日本の乙女を詠う和歌

東洋の乙女

西洋の星占いでは、今日から乙女座ですね。ギリシャ神話に登場する女神。

ということで、今回は東洋日本の乙女をご紹介したいと思います。

僧正遍照  

『五節の舞姫を見て詠める』

天つ風 雲のかよひ路吹きとぢよ 乙女のすがた しばしとどめむ

『五節の舞をする少女たちを観て詠んだ歌』

空の風よ、雲の中にあるという天女の通り道を閉ざしてしまおう。

もう少し美しい天女の舞を見ていたいんだ。

美しい天女が天と地を行き来する道は『雲の中』にあると言われていました。なので雲を風で吹き飛ばして天女を帰れなくしてしまおう!という歌です。

これは僧正遍照が11月の新嘗祭前日に宮中で催される『五節の舞』をする少女たちの事を見て詠んだ歌ということです。美しい少女たちを天女に見立てているのですね。

今でも続く『五節の舞』は、天武天皇が奏でる琴に天女が舞い降り、その音色に合わせて天女が舞った事が起源とされているようです。

天女やギリシャ神話も天、上にいる。人はいつも上を見上げていますね。いつの世も。どこの国でも。

地球地下にもロマンはあると思うのですが、どうも人は上を見上げるのが好きらしい。

どうしてでしょう