最近、留鳥(りゅうちょう)か漂鳥(ひょうちょう)かは分かりませんが、メジロが家の周りの木々に止まっています。小さな群れを作って慌ただしくあっちの木からこっちの木へと移動している様が本当に可愛らしいです。春が来たんだなと、とても嬉しい気持ちで眺めています。
メジロは体を密着させるのが好きで、「めじろ押し」の語源にもなったそうな。お互いの温もりで寒さをしのいだり、外敵から身を守る為だったり、何かを語り合ったり?
人も寄り添って生きるもの。
という事で本日は、こちらの和歌をご紹介致します。
(詠み人知らず)
思ふどち まとゐせる夜は唐錦 たたまくをしき 物にぞありける
仲良い同士が、膝を突き合わせて楽しく語らう夜は、立ち去るのがとても惜しい。
平安当時は、人の家に行き来するのが今のようには簡単ではありませんし、遠方ならなおのこと。別れ際というのは、今とはまた別の惜しさがあったのだと思います。
SNSなどのツールはあれど規制がある今だからこそ、近くで語り合える嬉しさ、そして早々に立ち去らなくてはならない物悲しさが、少しだけ分かるような気もします。
自由を制限される事で見えてくるのは、人それぞれですが、災い転じて福となすように良い事をたくさんかき集めて行きたいですね。
ではまた。